適合度検定を使うと、【ある事象】と【期待される結果】にズレが生じているのか?を確認することが出来ます。
企業では、A/Bテストなどと呼ばれ、「青いボタンと赤いボタンでクリック率が変わるか?」などを検証したりする手法の一つです。
今回の例では、FIFAワールドカップ2022(W杯)を題材にします。
使用するファイルは以下でダウンロード出来ます。
χ二乗値検定
.xlsx
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検証したい内容
【名プレイヤーは飲酒直後で、PKの成功確率が変化するのか?】
帰無仮説:名プレイヤーは飲酒直後でも、PKの成功確率は変わらない。
対立仮説:名プレイヤーでも飲酒直後には、PKの成功確率が低下する。
今回PKを蹴る名プレイヤーを下記四名と仮定し、蹴る本数は各人の自由だとします。
あくまでも想像の結果ですが、飲酒後にPKを蹴ってもらったところ、下記のようなデータが計測されたとします。

メッシは飲酒後、120本PKを蹴って、94本成功したことになります(成功確率:78.3%)。他の選手も表の通りです。
この事象から、期待値を計算することが出来ます。
メッシの例でいえば、
120(メッシがPKを蹴った回数)×512(全員のゴール成功数)/640(全員がPKを蹴った回数)= 96(メッシの期待値)
となります。
期待値をまとめた表が以下です。

上記二表を使って、χ二乗値を計算し、これをχ二乗分布表に当てはめてみると、どの位珍しいことが起きているのかが分かります。
合計したχ二乗値は、8.408635。
P値は珍しいことが起きる確率を表しています。
ここでは「約3.828%でしか起こりえないことが起きた。」と解釈できます。

ここでは自由度が3なので、分布表から0.05%(χ二乗値:7.815)~0.025%(χ二乗値:9.348)の確率でしか起きない事が起きていると分かります。
※今回起きた確率3.828%(χ二乗値:8.408635)。

※画像はとけたろう 数学は人を幸せにする さんより引用